健康は、私たちの生活の基盤となる大切なものです。
昔から、健康の維持や病気の予防に関する知恵は、様々な言葉で語り継がれてきました。
この記事では、「健康」に関わることわざ、慣用句、故事成語、四字熟語を集め、それぞれの言葉が持つ意味や背景を簡潔にご紹介します。
ことわざ
- 病は気から(やまいはきから):
病気は気の持ちようによって、良くなったり悪くなったりするということ。 - 健全なる精神は健全なる身体に宿る(けんぜんなるせいしんはけんぜんなるしんたいにやどる):
心と体は密接に関わり合っており、体が健康であれば精神も健全であるということ。 - 腹八分目に医者いらず(はらはちぶんめにいしゃいらず):
食事を満腹になるまで食べず、八分目程度に控えておくのが健康によいということ。 - 笑う門には福来る(わらうかどにはふくきたる):
いつも笑い声が絶えない家には、自然と幸福が訪れる。心の健康が幸福につながることのたとえ。 - 薬も過ぎれば毒となる(くすりもすぎればどくとなる):
どんなに良いものでも、度を超すと害になるというたとえ。 - 酒は百薬の長(さけはひゃくやくのちょう):
適量の酒は、どんな薬よりも効果があるということ。ただし、飲みすぎへの戒めを含む場合もある。 - 早寝早起き病知らず(はやねはやおきやまいしらず):
規則正しい生活を送ることが、健康の秘訣であるということ。 - 医者の不養生(いしゃのふようじょう):
人に養生を勧める医者が、自分自身の健康には注意しないこと。 - 良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし):
身のためになる忠告や薬は、聞いたり飲んだりするのがつらいものであることのたとえ。 - 食は命なり(しょくはいのちなり):
食べることは、生きることの根幹であるということ。食の大切さを説く言葉。 - 風邪は万病の元(かぜはまんびょうのもと):
たかが風邪と油断していると、様々な病気を引き起こすきっかけになるという戒め。
慣用句
- 肝に銘じる(きもにめいじる):
心に深く刻みつけて忘れないようにすること。強い決意や教訓を心に留める様子。 - 骨身にしみる(ほねみにしみる):
寒さや苦労、教えなどが、身に深く感じられるさま。 - 喉元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる):
苦しいことも、過ぎ去ってしまえばその苦しさを忘れてしまうことのたとえ。
健康のありがたみを忘れがちになることへの戒め。 - 骨を折る(ほねをおる):
物事を成し遂げるために、苦労、努力すること。 - 身を粉にする(みをこにする):
力の限り、苦労をいとわず働くこと。時に健康を度外視するほどの努力を指す。 - 胸を痛める(むねをいためる):
心配したり、心を悩ませたりすること。精神的な苦痛を表す。 - 目に角を立てる(めにかどをたてる):
怒って、相手を鋭い目つきでにらみつけるさま。
故事成語
- 病膏肓に入る(やまいこうこうにいる):
病気が不治の状態になること。転じて、趣味などに熱中しすぎて抜け出せなくなることのたとえ。 - 起死回生(きしかいせい):
死にかかった人を生き返らせること。転じて、絶望的な状況から立ち直らせること。
四字熟語
- 無病息災(むびょうそくさい):
病気をせず、健康であること。 - 元気溌剌(げんきはつらつ):
いきいきとして、非常に元気なさま。 - 心身一如(しんしんいちにょ):
心(精神)と体(肉体)は一つであり、分けることができないということ。 - 不老長寿(ふろうちょうじゅ):
歳をとらず、長生きすること。 - 医食同源(いしょくどうげん):
病気を治す薬も、日々の食事も、ともに生命を養い健康を保つためには欠かせないもので、源は同じだということ。 - 薬石無効(やくせきむこう):
薬や治療を施しても、全く効果がないこと。 - 精力絶倫(せいりょくぜつりん):
心身の活動力が、人並み外れて盛んなこと。 - 延年転寿(えんねんてんじゅ):
長生きすること。 - 気力充実(きりょくじゅうじつ):
物事を成し遂げようとする精神力に満ちあふれているさま。 - 快食快便(かいしょくかいべん):
気持ちよく食事ができ、便通も順調であること。健康状態が良いことのしるし。 - 疲労困憊(ひろうこんぱい):
すっかり疲れきってしまうこと。
まとめ – 健康を支える先人の知恵
この記事では、「健康」に関係する様々な言葉をご紹介しました。
病気の予防、心身のバランス、生活習慣の大切さ、健康を過信することへの戒めなど、現代にも通じる健康維持の知恵が詰まっています。
「病は気から」のように心の持ちようを説くもの、「腹八分目に医者いらず」のように具体的な食習慣に言及するもの、「快食快便」のように日々の状態を示すものまで様々です。
これらの言葉を日々の生活で意識することで、自身の健康を見つめ直し、より健やかな毎日を送る一助となるでしょう。
先人たちの言葉の重みを受け止め、自身の心と体の声に耳を傾けるきっかけとなれば幸いです。
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