孤立無援

四字熟語
孤立無援(こりつむえん)

6文字の言葉こ・ご」から始まる言葉
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「孤立無援」という四字熟語を聞いたことがありますか?
文字を見るだけで、一人ぼっちで助けがない、心細い状況が思い浮かぶかもしれません。

この記事では、「孤立無援」という言葉の意味や成り立ち、どのような状況で使われるのか、そして関連する表現について、分かりやすく解説していきます。

「孤立無援」の意味 – 頼る人がいない状況

「孤立無援」とは、仲間や味方が誰もおらず、また誰からの助け(援助)も得られないことを意味します。
一人きりで、頼る人が全くいない状態を表す四字熟語です。

非常に困難で、心細く、厳しい状況にあることを示唆する言葉です。

「孤立無援」の構成と語源

この四字熟語は、「孤立」と「無援」という二つの言葉が組み合わさってできています。

  • 孤立(こりつ):仲間や頼る人がいなくなり、一人だけになること。「孤」はひとり、みなしごの意味。「立」は存在する、立つという意味。
  • 無援(むえん):「無」は無いこと。「援」は助け、援助を意味します。つまり、助けがないこと。

これらの言葉が合わさり、「ひとりぼっちで、助けがない」という意味の「孤立無援」という言葉になりました。特定の故事に由来するわけではなく、漢字の意味を組み合わせた言葉です。

「孤立無援」が使われる場面と例文

戦争や災害、社会的な対立、あるいは人間関係など、様々な場面で、味方や支援者が全くいない、非常に困難で孤独な状況を表す際に使われます。

  • 戦いや競争:敵に囲まれ、味方からの援軍も期待できない絶望的な状況。
  • 災害時:被災し、救助の手も届かず、一人で困難に立ち向かわなければならない状況。
  • 社会や組織の中:自分の意見が誰にも支持されず、周囲から反対され、助けてくれる人もいない状況。
  • 人間関係:友人や家族など、頼れる人が誰もいなくなり、一人で問題を抱え込んでいる状況。

例文

  • 「敵の大軍に包囲され、我が隊は孤立無援の状態で戦うしかなかった。」
  • 「新しい部署で彼は誰にも馴染めず、孤立無援のままプロジェクトを進めている。」
  • 「周囲の反対を押し切って事業を始めたが、資金繰りに失敗し、今や孤立無援の状態だ。」

「孤立無援」の類義語・関連語

一人きりで助けがない、困難な状況を示す、似たような意味を持つ四字熟語や言葉があります。

  • 四面楚歌:周囲がすべて敵や反対者で、味方が一人もいない孤立した状態。故事成語。
  • 無援孤独(むえんこどく):助けてくれる人もなく、ひとりぼっちであること。「孤立無援」とほぼ同じ意味。
  • 独りぼっち:仲間や相手がおらず、ただ一人であること。
  • 一人相撲:相手がいないのに、自分だけで熱心に争ったり、張り切ったりすること。周りから孤立している状況で使われることがある。

「孤立無援」の対義語

多くの助けがあることや、仲間と協力している状況を示す言葉が対照的です。

  • 協力一致:複数の人が心と力を合わせて、一つの目標に向かうこと。
  • 一致団結:多くの人々が一つにまとまり、共通の目的のために協力すること。
  • 援軍万来(えんぐんばんらい):助けとなる人々(援軍)が次々とやってくること。

「孤立無援」の英語での類似表現

英語で「孤立無援」の「ひとりぼっちで助けがない」というニュアンスに近い表現は以下の通りです。

  • isolated and helpless
    意味:孤立していて、助けがない。
  • be left to fend for oneself
    意味:自分自身でなんとかするしかない状態に置かれる、見捨てられる。
  • all alone (and) without support
    意味:全く一人で、支援がない。
  • cut off from help
    意味:助けから断絶されている。

「孤立無援」に関する豆知識 – 社会的孤立との関連

「孤立無援」という言葉は、個人的な状況だけでなく、現代社会における「社会的孤立」の問題とも結びつけて考えられることがあります。

地域社会や家族とのつながりが薄れ、困った時に頼れる人がいない、助けを求められない人々が増えている現状は、まさに「孤立無援」の状態と言えるかもしれません。
この四字熟語は、現代社会が抱える課題の一つをも示唆していると言えるでしょう。

まとめ – 孤独と向き合う時

「孤立無援」は、仲間も助けもなく、一人きりで困難な状況に置かれていることを表す四字熟語です。

この言葉が示す状況は、非常につらく厳しいものですが、同時に、そのような状況に陥らないために、日頃からの人間関係や社会とのつながりを大切にすることの重要性をも教えてくれます。
また、もし誰かが孤立無援の状態にあるならば、手を差し伸べることの大切さも考えさせられる言葉です。

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