「猫の手も借りたい」の意味・語源・由来
意味
非常に忙しく、誰でもいいから手伝ってほしい状況を表すことわざです。
普段は役に立たないとされる猫の手でさえも借りたいと思うほど、人手が足りず、多忙を極めている様子を比喩的に表現しています。
実際に猫の手を借りるという意味ではなく、切羽詰まった状況をユーモラスに伝える言い回しです。
語源・由来
このことわざは、猫が前足で物を掴んだり、毛づくろいをしたりする様子が、人間の手の動作に似ていることから生まれた表現です。
しかし、猫は気まぐれで、人間の手伝いをすることはほとんどありません。
役に立たないとされる猫の手でさえも借りたいと思うほど人手が足りない、という状況を比喩的に表しています。
具体的な成立時期や初出の文献は不明ですが、江戸時代には既に広く使われていたことわざであると考えられています。
「猫の手も借りたい」の使い方(例文)
- 「年末は、猫の手も借りたいほど忙しい。」
- 「引っ越しの準備で、猫の手も借りたいくらいだ。」
- 「新店舗オープンを明日に控え、猫の手も借りたい状況です。」
- 「イベントの準備で、スタッフは皆、猫の手も借りたいほど忙しそうだ。」
- 「締め切りが迫っていて、猫の手も借りたいよ。」
「猫の手も借りたい」の文学作品などの用例
夏目漱石の小説『吾輩は猫である』の中で、このことわざが使われています。
「ことにこの一週間ばかりは、猫の手も借りたいほど、草臥(くたび)れましたからな」
「猫の手も借りたい」の類義語
- 目が回る(めがまわる):非常に忙しいこと。
- 嬉しい悲鳴(うれしいひめい):忙しすぎて嬉しいやら困るやらという状況。
- てんてこ舞い(てんてこまい):非常に忙しく、あわてふためくこと。
- 息つく暇もない(いきつくひまもない):休む間もないほど忙しいこと。
- 多忙を極める(たぼうをきわめる):この上なく忙しい
「猫の手も借りたい」の対義語
明確な対義語はありませんが、反対の意味を表す言葉としては、以下のようなものが挙げられます。
- 手持ち無沙汰(てもちぶさた):することがなく、暇を持て余していること。
- 閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく):仕事や客が少なく、暇なことのたとえ。
- 手が空く(てがあく):仕事が一段落して、暇になること。
使用上の注意点
「猫の手も借りたい」は、非常に忙しい状況をユーモラスに表現する際に使うことわざです。
深刻な状況や、相手に失礼にあたる可能性がある場合には、使用を避けた方が良いでしょう。
また、本当に人手が足りなくて困っている時にこのことわざを使うと、相手に誤解を与える可能性があるので注意が必要です。
「猫の手も借りたい」の英語表現
I’m so busy I could use anyone’s help.
直訳:誰の助けでも借りられるくらい忙しい
意味:「猫の手も借りたい」の直接的な翻訳に近い
I’m up to my neck in work.
直訳:仕事で首までつかっている。
意味:非常に忙しい状況を表す慣用句です。
I’m swamped.
意味:非常に忙しい、仕事に押しつぶされそう。
I’m slammed.
意味:非常に忙しい(Swampedとほぼ同じ)
例文:
I’m so busy with the year-end preparations, I could use anyone’s help.
(年末の準備でとても忙しく、猫の手も借りたいくらいです。)
まとめ
「猫の手も借りたい」は、非常に忙しく、誰でもいいから手伝ってほしい状況を表すことわざです。
普段は役に立たないとされる猫の手を例えに使うことで、切羽詰まった状況をユーモラスに表現しています。
類義語や英語表現も参考に、状況に応じて適切に使い分けましょう。
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