「縁の下の力持ち」の意味・語源・由来
意味
表には出ず、目立たないところで人のために支えとなって尽くしている人のことを指します。
地味な仕事だけれども重要な役割を果たし、他人を陰で支える存在のたとえです。
文字通りには「家の縁の下で、人知れず建物を支える存在」を意味しますが、転じて「目立たないところで、重要な役割を果たしている人」や「組織や集団を陰で支える人」を指すようになりました。
このことわざは、目立たないけれども重要な役割を果たしている人を称賛する際に使われることが多いです。
語源・由来
「縁の下」とは、家の床下、つまり地面と床板の間の空間を指します。
昔の日本家屋は、木材で建てられ、床を支えるために多くの柱や梁が用いられていました。
その柱や梁は「縁の下」で建物を支える重要な役割を果たしていましたが、人の目に触れることはほとんどありません。
この「縁の下」で建物を支える存在が、人知れず重要な役割を果たす人をたとえる言葉として使われるようになったのです。
縁の下の力持ちがいなければ、家は傾いてしまうでしょう。
それと同じように、縁の下の力持ちのような人がいなければ、組織や社会は成り立たないのです。
「縁の下の力持ち」の使い方(例文)
- 彼はチームの縁の下の力持ちとして、いつも裏方で支えてくれている。
- 彼女は目立たない存在だが、実は会社の縁の下の力持ちだ。
- 縁の下の力持ちとして働くことに、彼は誇りを感じている。
「縁の下の力持ち」の類語
- 陰の立役者:表には出ず、陰で物事を成功に導くために尽力する人。
- 黒子:歌舞伎で、役者の後見をしたり小道具を扱ったりする、黒い衣装をまとった人。転じて、表に出ずに裏方で働く人。
- 裏方:表舞台ではなく、裏で支える仕事や役割。
- 女房役:主役を支える補佐役。夫を支える妻に例えた言葉。
「縁の下の力持ち」の対義語
- 表舞台に立つ人: 注目を浴びるような、目立つ立場で活躍している人。
- 花形:注目を集める、中心的な役割の人。
- 前面に出る人:表立って、積極的に物事を進める人。
「縁の下の力持ち」の英語表現
unsung hero
意味:陰の功労者、縁の下の力持ち。
例文:
He is an unsung hero who works tirelessly behind the scenes.
(彼は舞台裏で精力的に働く縁の下の力持ちです。)
work behind the scenes
意味:舞台裏で働く、陰で支える。
例文:
She prefers to work behind the scenes and let others take the credit.
(彼女は陰で支えることを好み、他の人に功績を譲ります。)
support from the background
意味:陰から支える、裏でサポートする。
例文:
He was happy to support from the background and contribute to the team’s success.
(彼は陰から支え、チームの成功に貢献することに喜びを感じていました。)
まとめ
縁の下の力持ちのように、誰かを裏方で支えることは素晴らしいことです。
表舞台に立つことも、裏方で支えることも、どちらも価値のある役割です。
自分自身も、状況に応じて適切な役割を担えるようになりたいですね。
コメント