才色兼備

四字熟語
才色兼備(さいしょくけんび)

8文字の言葉さ・ざ」から始まる言葉
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才色兼備 【個別】ことわざ・慣用句・四字熟語

「才色兼備」の意味・教訓 – 才知と美貌を兼ね備えた女性

「才色兼備」とは、優れた才能や知性()と、美しい容姿()の両方をえていることを意味する四字熟語です。

主に、知性と美貌を併せ持った、優れた女性に対する称賛の言葉として用いられます。
単に美しいだけでなく、賢さや能力も持ち合わせている、まさに「天が二物を与えた」かのような、非の打ち所がない女性像を表します。

この言葉は、内面的な魅力(才能・知性)と外面的な魅力(美しさ)が共に優れていることへの、高い評価や感嘆の気持ちを示しています。

「才色兼備」の語源・由来 – 才と色(いろ)を兼ね備える

「才色兼備」は、構成する漢字の意味をそのまま組み合わせた言葉です。

  • (さい):才能、知恵、学識。内面的な能力や賢さ。
  • (しょく/いろ):美しい顔かたち、容姿。外面的な美しさ。
  • (けん):二つ以上のものを併せ持つこと。兼(か)ねる。
  • (び):必要なものが十分に整っていること。備(そな)わっていること。

つまり、「優れた才能(才)と美しい容姿(色)の両方を、兼ね備えている(兼備)」というのが、この言葉の直接的な意味であり、成り立ちです。
特定の故事来歴があるわけではなく、優れた女性を称える際の表現として、古くから使われてきました。

「才色兼備」の使用される場面と例文 – 知性と美貌を併せ持つ女性へ

「才色兼備」は、学業や仕事で優れた能力を発揮し、かつ容姿も美しい女性を称賛する場面で使われます。
物語の登場人物や、歴史上の人物、あるいは身近な優れた女性に対して、理想的な人物像として言及されることもあります。

例文

  • 「彼女は、トップの成績で卒業した上にモデルとしても活躍する、まさに才色兼備の女性だ。」
  • 「その女優は、演技力だけでなく、知性と美しさも兼ね備え、才色兼備を地で行く存在だ。」
  • 「我が社の新入社員は、語学堪能(たんのう)で容姿端麗(ようしたんれい)、才色兼備の逸材(いつざい)だと評判だ。」
  • 「歴史小説を読むと、才色兼備と謳(うた)われた姫君の話によく出会う。」

「才色兼備」の類義語 – 似た意味を持つ言葉

  • 才媛(さいえん):才知の豊かな女性。学問や才能に優れた女性。主に「才」の側面に焦点を当てた言葉です。
  • 知的美人(ちてきびじん):知的で、かつ容姿も美しい女性。「才色兼備」と非常に近い意味で使われます。

「才色兼備」の対義語 – 反対の意味を持つ言葉

「才色兼備」は「才」と「色」の両方を備えている状態なので、明確な一語の対義語はありません。
しかし、どちらか一方、あるいは両方が欠けている状態を表す言葉が、対照的な意味合いを持ちます。

  • 凡庸(ぼんよう):平凡で、特に優れた点がないこと。
    ※ 才能が平凡であることを示唆します。
  • 見かけ倒し(みかけだおし):外見は立派だが、実際の内容や実力が伴わないこと。
    ※ 「色」はあるが「才」が伴わない状況に近いかもしれません。

「才色兼備」英語での類似表現 – 美しさと賢さ

  • beauty and brains
    直訳:美貌と頭脳。
    意味:「才色兼備」とほぼ同じ意味で、美しさと賢さの両方を持ち合わせていることを表す、最も一般的な英語表現です。
  • talented and beautiful / intelligent and beautiful
    意味:才能豊かで美しい/知的で美しい。
    「才色兼備」の特徴を直接的に説明する表現です。
  • have got it all
    意味:すべてを持っている。
    容姿、知性、才能、財産など、多くの望ましいものを兼ね備えていることを示す口語的な表現です。

使用上の注意点 – 女性への最上級の褒め言葉として

「才色兼備」は、伝統的に女性に対して使われる褒め言葉であり、その人の持つ才能・知性と、容姿の美しさの両方を称える、非常に肯定的な表現です。

最高の褒め言葉の一つですが、現代においては、個人の評価を才能や能力だけでなく、容姿にも言及することについて、場面や相手によっては慎重な配慮が必要になる場合もあるかもしれません。
とはいえ、一般的には、優れた女性への敬意や称賛を伝える、広く知られた美しい日本語表現として使われています。

「才色兼備」のまとめ

「才色兼備」とは、優れた才能や知性(才)と、人目を引く美しい容姿(色)の、その両方を兼ね備えた、輝くような女性を称える四字熟語です。

それは、内面の豊かさと外面の美しさが調和した、多くの人が理想とするかもしれない、魅力的な人物像を示しています。

この言葉は、女性が持つ多様な輝きの中でも、特に知性と美貌が両立していることへの、古くからの称賛と憧憬(しょうけい)の念を表していると言えるでしょう。
まさに、非の打ちどころのない、という感嘆が込められた、美しい響きを持つ言葉ですね。

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