雀の涙

慣用句
雀の涙(すずめのなみだ)

7文字の言葉す・ず」から始まる言葉
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意味

「雀の涙」とは、ごくわずかな量、ほんの少しという意味の慣用句です。
小さくてかわいらしい雀が流す涙は、ほんの一滴にも満たないであろうことから、この表現が生まれました。
数量や金額などが、非常に少ないことを表すときによく使われます。

語源・由来

この慣用句は、雀(スズメ)という鳥の小ささ、そして涙の量の少なさを組み合わせた比喩表現です。
雀は身近な鳥の中でも特に小さく、その涙は、たとえ流したとしても、目に見えるかどうか分からないほど少量でしょう。
このことから、「雀の涙」は、具体的な量を示すというよりも、「取るに足りないほど少ない」というニュアンスを強調する言葉として使われるようになりました。
正確な初出は不明ですが、江戸時代にはすでに使われていたと考えられています。

使用される場面と例文

「雀の涙」は、主に以下のような場面で使われます。

  • 金額、量、程度などが非常に少ないことを表すとき
  • 謙遜して、自分の贈り物や貢献を少なく言うとき
  • あるものが、全体から見ると取るに足りないほど小さいことを表すとき

例文

  • 「ボーナスが出たけど、雀の涙ほどだった。」
  • 雀の涙ほどの寄付ですが、お役に立てれば幸いです。」
  • 「彼が犯したミスは、会社全体の損失から見れば雀の涙程度だ。」
  • 「広大な砂漠の中の、雀の涙ほどのオアシス」

類義語

  • わずか:数量・程度が少ないさま。
  • ほんの少し:ごくわずか。
  • たかが知れている:たいした量・程度ではない。
  • 九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう):たくさんの牛の中の一本の毛。取るに足りないもののたとえ。
  • 大海の一滴(たいかいのいってき):広大な海の中の一滴の水。ごくわずかなもののたとえ。
  • 微々たる(びびたる):非常にわずかであるさま。

対義語

  • たくさん:数量が多いこと。
  • 多量:量が多いこと。
  • 莫大:非常に多いこと。
  • 無数:数えきれないほど多いこと。
  • 山ほど:非常にたくさんあること。

使用上の注意点

「雀の涙」は、あくまで比喩表現であり、具体的な量を表すものではありません。
正確な数量を伝えたい場合には、具体的な数値を用いるようにしましょう。

英語表現(類似の表現)

a drop in the bucket

直訳:バケツの中の一滴
意味:ほんのわずか、大海の一滴

例文:
The money I gave him was just a drop in the bucket.
(私が彼にあげたお金は、ほんのわずかでしかなかった。)

a drop in the ocean

直訳:大洋の一滴
意味:ほんのわずか、大海の一滴

例文:
My contribution is just a drop in the ocean.
(私の貢献は、ほんのわずかでしかありません。)

peanuts

直訳:ピーナッツ
意味:つまらないもの、はした金

例文:
He earns peanuts for all that hard work.
(彼はあれだけ一生懸命働いても、雀の涙ほどの給料しか稼いでいない。)

まとめ

「雀の涙」は、雀の涙がごくわずかであることから、数量や金額などが非常に少ないことを表す慣用句です。
謙遜して言う場合や、あるものが全体から見ると取るに足りないほど小さいことを表す場合など、様々な場面で使われます。


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