相撲に関係することわざ・慣用句・四字熟語:角界の言葉と知恵

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相撲に関係することわざ・慣用句・四字熟語 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

相撲に由来・関連する【慣用句】

相撲の取組や番付などから生まれ、日常語としても使われるようになった言葉。(五十音順)

  • 一人相撲(ひとりずもう):
    相手がいないのに、自分だけが意気込んだり、争ったりしている空しい状況のたとえ。張り合いのない様子。
  • 一番太鼓(いちばんだいこ):
    相撲興行の初日の早朝に打たれる太鼓のこと。転じて、物事の始まりを告げる合図。
  • うっちゃり
    相撲の決まり手の一つで、土俵際まで追い詰められた力士が、体を捻って相手を投げ、逆転勝ちすること。転じて、土壇場での予想外の形勢逆転。
  • 肩透かし(かたすかし):
    相撲の決まり手の一つ。相手の差し手を抱え込み、体を開いて相手を倒す技。転じて、相手の意気込みや期待をうまくそらしてしまうこと、拍子抜けすること。
  • 金星(きんぼし):
    平幕の力士が横綱に勝つという、番付上位に対する殊勲の勝ち星のこと。「金星を挙げる」という形で使う。転じて、格下の者が格上の者を打ち負かす大勝利や、大きな手柄。
  • 黒星(くろぼし):
    相撲の勝敗記録で負けを示す黒い丸(●)のこと。転じて、試合などでの敗北。「黒星を喫する」。
  • がっぷり四つ(がっぷりよつ):
    相撲で、互いに相手の差し手を深く差し入れ、十分に組み合った体勢のこと。転じて、二者が正面から堂々と組み合って争ったり、協力したりするさま。
  • 顔じゃない(かおじゃない):
    その地位や役割、場面にふさわしくないこと。実力や貫禄、資格などが足りないという意味。相撲界など、序列や格が重んじられる社会で使われた言葉。
  • 腰砕け(こしくだけ):
    相撲で、体勢が崩れて腰の力が入らなくなること。転じて、物事が中途半端に終わってしまうことや、意気込みが途中でくじけてしまうさま。
  • 座布団が舞う(ざぶとんがまう):
    大相撲で、番狂わせ(特に金星)などに観客が興奮して、自分の座布団を土俵に向かって投げる様子。熱狂的な場面を表す光景。
  • 仕切り直し(しきりなおし):
    相撲で、立ち合いの呼吸が合わず、行司の「待った」がかかって最初からやり直すこと。転じて、計画や物事を改めて最初からやり直すこと。
  • 白星(しろぼし):
    相撲の勝敗記録で勝ちを示す白い丸(〇)のこと。転じて、試合などでの勝利。「白星を挙げる」。
  • 序の口(じょのくち):
    物事のほんの始まり、ごく初期の段階のこと。相撲の番付(階級)で最も下の「序ノ口」の地位に由来します。
  • 関の山(せきのやま):
    能力や努力でできる最大限度のこと。それ以上は望めないという限界点。「ここまでが精一杯だ」というニュアンスで使われます。関脇の地位が語源という説があります。
  • 千秋楽(せんしゅうらく):
    相撲の本場所や、演劇・音楽興行などの最終日のこと。物事の終わり。「楽日(らくび)」とも言います。
  • 待ったなし(まったなし):
    時間的な猶予がなく、延期や中止ができない差し迫った状況のこと。相撲の立ち合いで「待った」が許されないことから生まれた言葉。
  • 土俵際(どひょうぎわ):
    物事が決着する寸前の、追い詰められたぎりぎりの状態のこと。瀬戸際。相撲で、土俵の縁ギリギリの攻防から来ています。
  • 徳俵に足がかかる(とくだわらにあしがかかる):
    土俵際ぎりぎりで、わずかに土俵の外側に盛り上がった部分(徳俵)に足がかかり、持ちこたえること。転じて、非常に追い詰められながらも、まだわずかに余裕や粘りがある状態。
  • 人の褌で相撲を取る(ひとのふんどしですもうをとる):
    他人の物や地位、名声などを利用して、自分の利益や目的を達成すること。多くは、ずる賢いやり方として批判的な意味で使われます。相撲の行為自体を比喩に使った表現。
  • 番狂わせ(ばんくるわせ):
    相撲の番付(順位)が下の者が上の者に勝つなど、順当な予想が覆る意外な結果のこと。スポーツなどでよく使われます。
  • 水入り(みずいり):
    相撲の取組が非常に長引き、両力士が極度に疲労した場合などに、行司が一時中断を宣言し、両者に休憩(水をつける時間)を与えること。転じて、会議や議論などが長引いて休憩に入ること。
  • 胸を貸す/胸を借りる(むねをかす/むねをかりる):
    相撲の稽古で、実力上位の力士が下位の力士の練習相手を務めること(貸す)、または下位の力士が上位の力士に練習相手になってもらうこと(借りる)。他のスポーツや分野でも使われます。
  • 猫騙し(ねこだまし):
    相撲の立ち合いで、相手の目の前で両手をパチンと叩き、相手を驚かせ、動揺させる奇襲戦法のこと。転じて、意表を突くような策略やごまかし。
  • 八百長(やおちょう):
    事前に勝敗などを打ち合わせておき、表面上だけ真剣に勝負するふりをすること。馴れ合いで行われる不正な勝負。語源には諸説ありますが、明治時代の相撲界の隠語が広まったという説が有力です。
  • 勇み足(いさみあし):
    相撲で、相手を倒そうと勢い込んで攻めた結果、自分の足が土俵の外に出てしまい、負けとなること。転じて、調子に乗ったり、張り切りすぎたりしたために、うっかり犯してしまう失敗。
  • 横綱相撲(よこづなずもう):
    相撲の最高位である横綱らしい、圧倒的な力の差を見せつけて堂々と勝つ相撲のこと。転じて、実力者が格下の相手に対して余裕を持って、全く危なげなく物事を進めるさま。
  • 横綱を張る(よこづなをはる):
    その分野において、最高の地位や実力を持っていることのたとえ。相撲の最高位である横綱から来ています。

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