もくじ
「絵に描いた餅」の意味・語源・由来
意味
絵に描いた餅は、食べることができない。
転じて、役に立たないもの、実現の可能性がない計画やアイディアのたとえです。
どんなに立派な計画であっても、実現できなければ意味がない、という戒めを込めて使われることもあります。
語源・由来
このことわざの由来は、文字通り「絵に描かれた餅」です。
絵に描かれた餅は、見た目は美味しそうでも、実際に食べることはできません。
このことから、どんなに立派に見えても、実際には役に立たないものや実現不可能なものを指すようになりました。
三国志の時代、魏の曹操(そうそう)に仕えた盧毓(ろいく)という人物の故事に由来するという説もあります。
「絵に描いた餅は飢えを満たせない」という考え方は、古くから存在していたと考えられます。
「絵に描いた餅」の使い方(例文)
- 「彼の提案はいつも素晴らしいが、実行が伴わない。まさに絵に描いた餅だ」
- 「いくら立派な計画を立てても、資金がなければ絵に描いた餅に過ぎない」
- 「夢を語るだけではだめだ。絵に描いた餅にならないように、具体的な行動を起こさなければならない」
- 「あの政治家の公約は、実現の可能性が低く、絵に描いた餅になりそうだ」
「絵に描いた餅」の類義語
- 空中楼閣(くうちゅうろうかく):現実離れした考えや計画。根拠のないこと。
- 机上の空論(きじょうのくうろん):頭の中だけで考えた、実際には役に立たない理論や意見。
- 砂上の楼閣(さじょうのろうかく):基礎がしっかりしていないため、すぐに崩れてしまうもの。実現の可能性がないことのたとえ。
「絵に描いた餅」の対義語
- 実現可能(じつげんかのう):実際に、行うことのできる可能性があること。
- 現実的(げんじつてき): 実際に即しているさま。
使用上の注意点
「絵に描いた餅」は、相手の計画やアイディアを否定的に評価する際に使われることが多いです。
そのため、使う相手や状況には注意が必要です。
「絵に描いた餅」に類似した英語表現
A pie in the sky
直訳:空に浮かぶパイ
意味:実現しそうにない約束、絵空事
例文:
His plans to start his own business are just a pie in the sky.
(彼の起業計画は、単なる絵空事に過ぎない。)
Castles in the air/ Castles in Spain
直訳:空(スペイン)に浮かぶ城
意味:空想、非現実的な計画
例文:
She’s always building castles in the air.
(彼女はいつも空想ばかりしている。)
まとめ
「絵に描いた餅」は、役に立たないもの、実現の可能性がない計画やアイディアのたとえとして使われます。
ビジネスシーンや日常会話でもよく使われる表現ですが、相手の計画などを否定するニュアンスを含むため、使用する際には注意が必要です。
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