嘘から出た実

ことわざ
嘘から出た実(うそからでたまこと)

9文字の言葉」から始まる言葉
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「嘘から出た実」の意味・語源・由来

意味

最初は嘘のつもりで言ったことが、偶然にも本当のことになってしまうこと。
また、嘘がきっかけで、意外な真実や良い結果が生まれること。
「嘘も方便」と似ているが、「嘘から出た実」は結果的に真実になる点が異なります。

語源・由来

このことわざの具体的な語源ははっきりしていません。
しかし、「嘘」と「実(真実)」という対照的な言葉を組み合わせることで、意外性を強調する表現として、古くから使われてきたと考えられます。
口から出まかせを言ったら、それが現実になったというような、経験に基づいた言葉である可能性が高いです。
「嘘も方便」ということわざがあるように、時には嘘も必要という考えが根底にあると推測できます。

「嘘から出た実」の使い方(例文)

  • 「冗談で『宝くじが当たった』と言ったら、本当に当たってしまった。まさに嘘から出た実だ。」
  • 「友達を励ますために『君ならできる』と嘘をついたが、彼は本当に成功した。嘘から出た実とはこのことだ。」
  • 「最初は嘘の噂だったのに、嘘から出た実で、本当に二人は付き合い始めたらしい。」

注意! 間違った使い方

「嘘から出た実」は、あくまで「偶然に」本当になった場合に使われます。
意図的に嘘をついて、それが真実になるように仕向けた場合には使いません。
また、悪い結果になった場合には、通常は使いません。(皮肉として使う場合はありえます)

「嘘から出た実」の類義語

  • 瓢箪から駒:冗談で言ったことが、現実になってしまうこと。 思いがけないところから、意外なものが出てくることのたとえ。
  • 怪我の功名:過失や災難だと思われたことが、偶然にも良い結果をもたらすこと。
  • 棚からぼた餅:思いがけない幸運が舞い込むこと。

「嘘から出た実」の対義語

  • 絵に描いた餅:絵に描いた餅は食べられないことから、役に立たないもの、実現しないもののたとえ。
  • 捕らぬ狸の皮算用:まだ手に入れていないものを、あたかも手に入れたかのように考えて計画を立てること。

使用上の注意点

「嘘から出た実」は、基本的には肯定的な意味合いで使われますが、嘘をつくことを推奨する言葉ではありません。
あくまで、偶然の結果について述べる言葉であることを理解しておく必要があります。
また、文脈によっては皮肉として使われることもあります。

「嘘から出た実」に類似した英語表現

A lucky break.

直訳:幸運な中断
意味:思いがけない幸運、好機。

例文:
Getting that job was a lucky break for him.
(あの仕事に就けたのは、彼にとって幸運だった。)

A blessing in disguise.

直訳:隠された天恵
意味:最初は悪いことのように見えて、実は良い結果をもたらすもの。

例文:
Losing my job was a blessing in disguise; I found a much better one.
(失業は隠された天恵だった。もっと良い仕事を見つけたんだ。)

まとめ

「嘘から出た実」は、嘘が偶然にも真実になること、または嘘がきっかけで良い結果が生まれることを意味することわざです。
このことわざは、嘘をつくことを肯定するものではありませんが、人生における意外性や、時には思いがけない幸運が訪れることを示唆しています。

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