意味
「初志貫徹」とは、最初に決めた志や目標を最後まで貫き通すこと、という意味の四字熟語です。
一度決めたことは、困難や障害があっても諦めずに、最後までやり遂げるという強い意志を表しています。
語源・由来
「初志貫徹」は、中国の古典に直接の出典は見当たりません。
しかし、この言葉の背景には、古くからの中国の思想や日本の武士道精神などが影響していると考えられます。
- 「初志」:最初に抱いた志、心に決めた目標や決意を意味します。
- 「貫徹」:貫き通すこと、最後までやり遂げることを意味します。
使用される場面と例文
「初志貫徹」は、以下のような場面で使われます。
- 長期的な目標に取り組む人を励ますとき
- 困難に直面しても諦めないように促すとき
- 自分自身の決意を表明するとき
例文
- 「彼は初志貫徹して、ついに司法試験に合格した。」
- 「どんな困難があっても、初志貫徹の精神で目標に向かって進んでいこう。」
- 「彼女は、初志貫徹、長年の夢だった海外留学を実現させた。」
- 「初志貫徹するためには、強い意志と不断の努力が必要だ。」
注意点(避けるべき使い方)
- 状況の変化に対応できない場合
「初志貫徹」は、あくまで最初に決めた目標を貫くことを意味します。
状況の変化や、目標自体が間違っていることに気づいた場合でも、固執し続けるのは避けるべきでしょう。 - 周りの意見を聞かない場合
「初志貫徹」は、自分の意志を貫くことですが、周りの意見やアドバイスを全く聞かないのは、独善的になる可能性があります。
類義語
- 終始一貫(しゅうしいっかん):始めから終わりまで、態度や方針が変わらないこと。
- 首尾一貫(しゅびいっかん):最初から最後まで、矛盾がないこと。
- 一意専心(いちいせんしん):他のことに心を向けず、ひたすら一つのことに心を集中すること。
- 不撓不屈(ふとうふくつ):どんな困難にもくじけないこと。
- 意志強固(いしきょうこ):意思がしっかりしていて、動じないこと。
関連する心理学の概念
- GRIT(グリット): やり抜く力。困難な目標に対して、情熱をもって長期的に努力し続ける力のこと。
対義語
- 朝令暮改(ちょうれいぼかい):朝に出した命令を夕方にはもう改めること。方針が定まらないこと。
- 三日坊主(みっかぼうず):飽きっぽくて、長続きしないこと。
- 優柔不断(ゆうじゅうふだん):ぐずぐずしていて、決断力がないこと。
- 心変わり(こころがわり):気持ちが変わること。
- 中途半端(ちゅうとはんぱ):物事が途中で終わっていて、完結しないこと。
英語表現
- Stick to one’s guns.
直訳:自分の銃に固執する。
意味:自分の意見や信念を貫く。 - Follow through with one’s initial intention.
直訳:自分の最初の意思を貫き通す。 - Persevere until the end.
直訳:最後までやり抜く。
意味: 困難にくじけず、最後まで貫き通すこと
まとめ
「初志貫徹」は、最初に決めた目標を最後までやり遂げるという、強い意志を表す四字熟語です。
困難や障害に直面しても、諦めずに努力を続けることの大切さを示しています。
ただし、状況の変化や周りの意見にも柔軟に対応しながら、目標達成を目指すことが重要です。
「初志貫徹」の精神は、目標達成だけでなく、自己成長にも繋がるでしょう。
コメント