意味・教訓
「当たって砕けろ」とは、結果を恐れず、思い切って行動することを促す言葉です。
成功するか失敗するか分からない状況でも、積極的に挑戦することの重要性を説いています。
たとえ失敗したとしても、そこから学びを得て次に活かせば良いという、前向きな考え方が根底にあります。
語源・由来
明確な語源は不明ですが、古くから使われている言葉です。
「当たって」は、目標に命中する、成功するという意味と、ぶつかる、挑戦するという意味を兼ねています。
「砕けろ」は、失敗を恐れず、むしろ失敗から学ぶことを良しとする、積極的な姿勢を表しています。
使用上の注意点
この言葉は、挑戦を後押しするポジティブな意味合いで使われることが多いですが、無謀な行動を推奨する言葉ではありません。
十分な準備や検討をせずに、ただ闇雲に突っ走ることを意味するのではないことに注意が必要です。
リスクを考慮した上で、それでも挑戦する価値があると判断した場合に使うのが適切でしょう。
使用される場面と例文
「当たって砕けろ」は、主に新しいことや難しいことに挑戦する際に、自分自身や相手を励ますために使われます。
例文
- 「初めてのプレゼンだけど、当たって砕けろの精神で頑張ります。」
- 「合格できるか分からないけど、当たって砕けろで、あの難関大学を受験してみるよ。」
- 「当たって砕けろと言うし、とにかくやってみよう。」
- 「新しい事業は不安もあるが、当たって砕けろの気持ちで取り組む。」
類義語
- 乾坤一擲(けんこんいってき):運を天に任せて、のるかそるかの大勝負をすること。
- 一か八か(いちかばちか):結果はどうなろうと、運を天に任せてやってみること。
関連語
- チャレンジ:困難な課題や未経験のことなどに、果敢に取り組むこと。
- リスク:将来のいずれかの時において、ある事象の発生により被る可能性がある損失の度合いを指します。
関連する心理学の概念
- 自己効力感:「自分にはできる」という、自分の能力に対する自信や肯定的な感覚のことです。
対義語
- 石橋を叩いて渡る:非常に用心深く、安全を確認して慎重に物事を行うこと。
(堅実すぎて、チャンスを逃すこともあるというニュアンスを含む。) - 虎穴に入らずんば虎子を得ず:危険を冒さなければ、大きな成果は得られないということわざ。
(「当たって砕けろ」は、必ずしも危険を冒すことを意味しない点で異なる。) - 転ばぬ先の杖:失敗しないように、前もって用心すること。
英語表現(類似の表現)
- Go for it!
意味:思い切ってやってみろ、頑張れ、という意味です。 - Take a chance.
意味:いちかばちかやってみる、運を天に任せてやってみる、という意味です。 - Nothing ventured, nothing gained.
直訳:何も冒険しなければ、何も得られない。
意味:リスクを取らなければ、成功も得られない、という意味です。
まとめ
「当たって砕けろ」は、結果を恐れずに挑戦することを後押しする、力強い言葉です。
失敗を恐れて何もしないよりも、たとえ失敗したとしても、そこから学びを得て成長することの重要性を教えてくれます。
ただし、「当たって砕けろ」は無謀な挑戦を勧めているわけではありません。
リスクを理解した上で、それでも挑戦する価値があると判断した時に、この言葉を胸に一歩踏み出すことが大切でしょう。
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