金の切れ目が縁の切れ目

ことわざ 慣用句
金の切れ目が縁の切れ目(かねのきれめがえんのきれめ)

13文字の言葉か・が」から始まる言葉
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意味・教訓

「金の切れ目が縁の切れ目」とは、金銭的な関係がなくなると、人間関係も終わってしまうという意味のことわざです。
お金がなくなると、それまで親しくしていた人も離れていってしまう、という世の中の厳しさを表しています。
このことわざは、人間関係がお金によって左右される脆さを表すと同時に、お金に頼らない真の人間関係の大切さを教えてくれています。

語源・由来

正確な語源ははっきりしていませんが、江戸時代にはすでに使われていたようです。
遊郭で、お金がなくなった客は相手にされなくなる、という状況を指して使われたのが始まりという説があります。
当時は、お金が人間関係、特に男女の関係を大きく左右する時代だったことがうかがえます。

使用上の注意点

このことわざは、お金が人間関係の全てであるかのような、ネガティブな印象を与えることがあります。
使う場面や相手によっては、誤解を招いたり、不快感を与えたりする可能性があるので注意が必要です。
特に、お金の貸し借りがある場面で使うのは避けた方が良いでしょう。

使用される場面と例文

「金の切れ目が縁の切れ目」は、金銭的な理由で人間関係が終わってしまった時や、お金がなくなると人が離れていくことを危惧する場面で使われます。

例文

  • 「彼が事業に失敗してからは、金の切れ目が縁の切れ目で、友人も離れていった。」
  • 金の切れ目が縁の切れ目にならないように、普段から人間関係を大切にしよう。」
  • 「彼女は、お金持ちの男性とばかり付き合っている。金の切れ目が縁の切れ目にならなければいいけど。」

類義語

  • 地獄の沙汰も金次第(じごくのさたもかねしだい):あの世の裁きでさえも、お金があれば有利になるという意味。
  • 金の光は阿弥陀ほど(かねのひかりはあみだほど):お金の力は仏様の力と同じくらい絶大である、という意味。

関連語

  • 貧乏(びんぼう):お金がないこと。
  • 無一文(むいちもん):お金を全く持っていないこと。

対義語

  • 末永く(すえながく):将来にわたって長く続くこと。
    (関係性が途切れることなく永遠に続くことを願う言葉)
  • 金石の交わり (きんせきのまじわり):非常に固い友情、変わらない交友関係。
    (金銭に左右されない不変の人間関係を表す)

英語表現(類似の表現)

  • When poverty comes in at the door, love flies out of the window.
    直訳:貧乏がドアから入ってくると、愛は窓から飛び去っていく。
    意味:お金がなくなると愛情も消えてしまう。
  • No money, no friend.
    意味:お金がなければ、友達もいない。
  • A full purse makes a fine friend.
    意味: 金があるうちは、良い友人が集まる。

まとめ

「金の切れ目が縁の切れ目」は、お金がなくなると人間関係も終わってしまう、という世の中の厳しさを表すことわざです。
しかし、このことわざは、お金に左右されない真の人間関係の大切さにも気づかせてくれます。
お金だけでなく、思いやりや信頼関係を大切にすることで、長く続く豊かな人間関係を築いていきたいものです。

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