もくじ
「意気揚揚」の意味 – 得意げで威勢のよいさま
「意気揚揚」とは、物事がうまくいって、得意げで威勢の良い様子を表す四字熟語です。
満足感や達成感から気分が高揚し、誇らしげに振る舞うさまを指します。
自信に満ち溢れ、元気いっぱいで、見るからに嬉しそうな状態を表現する際に用いられます。
「意気揚揚」の語源・由来 – 漢字から読み解く
「意気揚揚」の成り立ちは、それぞれの漢字の意味から読み解くことができます。
- 意気(いき):物事を成し遂げようとする積極的な気持ちや元気。
- 揚揚(ようよう):得意げで誇らしげな様子。気分が高揚しているさま。
「揚」は高くあがることを意味し、これが重なることで気分の高まりや得意な様子が強調されます。
これらの漢字が組み合わさり、「得意な気持ちに満ちあふれ、元気いっぱいで誇らしげな様子」を表す四字熟語となりました。
この「揚揚」という表現自体は、中国の古典籍にも見られます。
使用される場面と例文 – どんな時に使う?
「意気揚揚」は、試験に合格した、試合に勝利した、目標を達成したなど、何か良いことがあって気分が高揚し、得意になっている状況で使われます。
その人の表情や態度から、自信と喜びがあふれ出ている様子を描写するのに適した言葉です。
「意気揚揚」の例文
- 「彼は試験に合格し、意気揚揚と報告に来た。」
- 「大きな契約をまとめ上げ、彼女は意気揚揚としてオフィスに戻ってきた。」
- 「優勝トロフィーを手に、選手たちは意気揚揚とパレードを行った。」
- 「プレゼンテーションが成功し、彼は意気揚揚たる態度だった。」
類義語 – 似たような気持ちを表す言葉
- 得意満面(とくいまんめん):得意な気持ちが顔全体にあふれ出ている様子。表情に焦点が当たっています。
- 意気軒昂(いきけんこう):意気込みが盛んで、元気いっぱいな様子。「軒」は高く上がる意味で、「意気揚揚」と非常に近い意味を持ちます。
- 揚揚得意(ようようとくい):「意気揚揚」とほぼ同じ意味で、語順が入れ替わった表現です。
- 有頂天(うちょうてん):喜びや得意のあまり、我を忘れて舞い上がっている状態。少し冷静さを欠いているニュアンスが含まれることもあります。
対義語 – 元気がない様子
- 意気消沈(いきしょうちん):元気がなくなり、しょげかえっている様子。
※ 「揚揚」と対照的に、気持ちが沈んでいる状態を表します。 - 悄然(しょうぜん):元気なく、しょんぼりしているさま。
- がっくり:気力や張りを失い、急に落ち込む様子を表す擬態語。
- 青菜に塩(あおなにしお):すっかり元気をなくし、しょげている人のたとえ。
英語での類似表現 – Triumph and Pride
「意気揚揚」の得意げで誇らしい気持ちを表す英語表現には、以下のようなものがあります。
- Triumphant
意味:勝ち誇った、得意満面の。勝利や成功による喜びを強調します。 - Elated
意味:大得意で、意気揚々として。非常に喜んでいる、有頂天になっている状態。 - In high spirits
意味:上機嫌で、元気いっぱいで。気分が良い、活気がある様子。 - Pleased with oneself
意味:自己満足して、得意になって。自分自身の結果や行動に満足している様子。
文脈に合わせて、”He returned triumphant.”(彼は意気揚揚と戻ってきた)、
“She was elated by her success.”(彼女は成功に意気揚揚としていた)のように使うことができます。
「意気揚揚」のまとめと注意点
「意気揚揚」は、成功を収め、自信と喜びに満ちた様子を表す四字熟語です。
試験の合格、スポーツの勝利、仕事での成功など、高揚感を的確に伝える言葉ですが、誇らしげな態度が強調されると「自慢げ」「傲慢」と受け取られることもあります。
特に、失敗した人や落ち込んでいる人の前では、不快感を与えないよう注意が必要です。
場の空気を読み、相手に配慮しながら使うことで、「意気揚揚」の持つ前向きな印象を活かせるでしょう。
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