「早起きは三文の徳」の意味・語源・由来
意味
早起きは三文の徳とは、朝早く起きると、何かしら良いことがある、という意味のことわざです。
健康に良い、仕事や勉強がはかどる、時間に余裕ができるなど、早起きすることで得られるメリットを簡潔に表しています。
「三文」は、わずかなお金のこと。江戸時代には、一文銭(いちもんせん)三枚で、現代の価値にして数十円から100円程度でした。
「徳」は、利益、良いこと、得をすること、を意味します。 つまり、「早起きをすれば、わずかではあるけれど、良いことがある」という教えです。
語源・由来
「早起きは三文の徳」の正確な語源は不明です。 しかし、古くから、早起きは健康に良い、勤勉である、という考え方は存在していました。
江戸時代には、このことわざが広く使われていたことが確認されています。
いろはかるたの「は」の札にも、「早起きは三文の徳」が使われています。
「三文」という具体的な金額が出てくるのは、庶民にとって身近な価値観であり、わかりやすい例えだったからでしょう。 また、「得」ではなく「徳」という字を使うことで、単なる金銭的な利益だけでなく、精神的な豊かさや、健康など、広い意味での「良いこと」を表していると考えられます。
「早起きは三文の徳」の使い方(例文)
- 早起きは三文の徳と言うから、明日から早起きして勉強しよう。
- 彼は毎朝5時に起きてランニングをしている。早起きは三文の徳、ということを実践しているのだ。
- 早起きは三文の徳。早起きして、朝の時間を有効活用しよう。
- 早起きは苦手だけど、早起きは三文の徳と言うし、頑張って早起きしてみようかな。
- 「早起きは三文の徳」というように、早起きすると一日を気持ちよくスタートできる。
注意! 間違った使い方
このことわざは、基本的には誤用されにくいですが、以下のような使い方は不適切です。
- 早起きさえすれば、必ず大金持ちになれる。
(「三文」はあくまで例えであり、大金が得られるという意味ではない) - 早起きは三文の徳だから、夜更かししても大丈夫。
(夜更かしは健康に良くない)
「早起きは三文の徳」の文学作品などの用例
このことわざは、日常会話や文章でよく使われるため、文学作品でも、登場人物の台詞や、地の文などで、そのまま使われることがあります。
また、早起きを勧める場面や、早起きによって良いことが起こる場面など、「早起きは三文の徳」の考え方に通じる描写は、数多く見られます。
「早起きは三文の徳」の類義語
- 朝起き千両(あさおきせんりょう): 早起きには、千両の価値がある。
- 早起き千両、宵っ張り百文(はやおきせんりょう、よいっぱりひゃくもん): 早起きは千両の価値があるが、夜更かしは百文の価値しかない。
「早起きは三文の徳」の対義語
このことわざに明確な対義語はありません。
「朝寝坊」や「夜更かし」を表す言葉が、対照的な意味合いを持つと言えるでしょう。
- 朝寝坊(あさねぼう): 朝遅くまで寝ていること。
- 宵っ張り(よいっぱり): 夜遅くまで起きていること。
使用上の注意点
「早起きは三文の徳」は、早起きを勧めることわざですが、無理に早起きする必要はありません。
自分の体調や生活リズムに合わせて、無理のない範囲で早起きを心がけることが大切です。
また、睡眠時間を削ってまで早起きするのは、かえって健康に良くありません。
「早起きは三文の徳」の英語表現
The early bird catches the worm.
直訳:早起きの鳥は虫を捕まえる。
意味:「早起きは三文の徳」に相当する、英語のことわざです。
例文:
I got to the sale early and got a great deal! The early bird catches the worm.
(セールに早く行って、良い買い物ができた!早起きは三文の徳だね。)
Early to bed and early to rise makes a man healthy, wealthy, and wise.
意味:早寝早起きは、人を健康にし、富ませ、賢くする。
ベンジャミン・フランクリンの言葉として知られています。
まとめ
「早起きは三文の徳」は、朝早く起きると、何かしら良いことがある、という意味のことわざです。
健康、仕事、勉強など、様々な面で、早起きはメリットをもたらします。
この言葉を胸に、早起きを習慣づけ、充実した一日を過ごしたいものです。
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