「太鼓判を押す」の意味・語源・由来
意味
絶対に間違いないと保証すること。
責任を持って確実であると認めること。
人や物事に対して、全面的に信頼を置いていることを表明する際に用いられます。
語源・由来
江戸時代、相撲の番付を発行する際、特に優秀な力士には名前の横に太鼓の形をした印(太鼓判)を押して、その実力を保証したことに由来します。
また、花柳界で、客が芸妓を指名する際に、その芸妓が確かであることを保証する意味で太鼓判を押した証文を渡したという説もあります。
いずれにしても、大きな太鼓の印は、確実性や信頼性の象徴として用いられていたことがわかります。
「太鼓判を押す」の使い方(例文)
- この商品は、専門家が太鼓判を押すほどの高品質だ。
- 社長が太鼓判を押したプロジェクトだから、必ず成功するだろう。
- 彼の能力については、私が太鼓判を押します。
- このレストランの料理は、グルメ評論家も太鼓判を押すほどの美味しさだ。
- 彼女の提案は、上司が太鼓判を押すほど素晴らしいものだった。
注意! 間違った使い方
物理的に太鼓の判子を押す行為に対して使うのは誤り。あくまで比喩表現。
「太鼓判を押す」の類義語
- 保証する:責任を持って確かであると認めること。
- 折り紙付き:保証付きであること。
- お墨付き:権威のある人が与える保証。
- 推奨する:良いものとして人に勧めること。
- 推薦する:人や物を、優れていると認めて他にすすめること。
「太鼓判を押す」の対義語
- 疑問視する:疑わしいと思うこと。
- 懐疑的:疑いを持つこと。
- 難色を示す:反対の態度を表すこと。
使用上の注意点
「太鼓判を押す」は、非常に強い保証を意味するため、軽々しく使うべきではありません。
本当に自信を持って推奨できる場合にのみ使用するようにしましょう。
また、誰が太鼓判を押すかによって、その信頼度も変わってきます。
権威のある人物や専門家が太鼓判を押す場合は、より説得力が増します。
「太鼓判を押す」の英語表現
Give something one’s stamp of approval.
~に承認の印を押す。
例文:
The expert gave the product his stamp of approval.
(専門家はその製品に太鼓判を押した。)
Guarantee.
保証する。
例文:
I guarantee the quality of this product.
(私はこの製品の品質を保証します。)
Endorse.
推奨する、支持する。
例文:
The celebrity endorsed the new product.
(有名人がその新製品を推奨した。)
まとめ
「太鼓判を押す」は江戸時代の相撲や花柳界の慣習から生まれた慣用句で、何かに対して絶対的な保証や確信を与えることを意味します。自信を持って間違いないと断言するときに使われます。
この表現は非常に強い確信や責任を伴うため、軽々しく使うべきではありません。自分が本当に保証できることに対してのみ使うよう注意しましょう。
似た意味を持つ他の言い回しや英語表現も知っておくと、状況に応じて適切な表現を選べるようになり、コミュニケーションの幅が広がります。
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