「二度あることは三度ある」の意味・語源・由来
意味
一度起きたことは、もう一度起きる可能性が高く、さらに同じことが繰り返される可能性が高い、という意味です。
良いことにも悪いことにも使われますが、多くの場合、悪いことや不吉なことについて用いられます。
注意喚起や、油断しないようにという戒めの意味合いが強いことわざです。
語源・由来
このことわざの語源は、明確には特定されていません。
ただし、日本だけでなく、西洋にも類似の表現があり、経験則に基づいた教訓であると考えられます。
英語では 「Trouble comes in threes」(トラブルは3回続く) という表現があり、世界共通の考え方といえます。
「二度あることは三度ある」の使い方(例文)
- 「あの店は、先月も食中毒事件を起こしたばかりだ。二度あることは三度あると言うし、しばらく行くのはやめておこう。」
- 「彼は、これまで二度も同じミスを繰り返している。二度あることは三度ある、次は絶対に失敗しないように注意してほしい。」
- 「今年は、二度も大きな地震があった。二度あることは三度あるというから、十分な備えをしておこう。」
- 「あの投手、前回、前々回と連続でホームランを打たれている。二度あることは三度ある、今日も打たれるかもしれないぞ。」
- 「彼女、これで二度目の失恋。二度あることは三度あるって言うし、次こそは幸せになってほしいけど…。」
注意! 間違った使い方
- 「彼は宝くじで二度も高額当選した。二度あることは三度ある、次も当たるかもしれない。」
(△ 多くの場合は悪いことに使われるが、良いことにも使われるケースがあるため完全な誤用ではない。)
「二度あることは三度ある」の類義語
- 柳の下にいつも泥鰌はいない:一度うまくいった方法が、いつも通用するとは限らない。
- 仏の顔も三度まで:どんなに慈悲深い人でも、何度も無礼なことをされれば怒る。
「二度あることは三度ある」の対義語
- 三度目の正直: 1回目や2回目はうまくいかなくても、3回目にはうまくいくこと。
- 再発防止:問題が再び起こらないように対策すること。
- 失敗は成功のもと:失敗を次に生かすこと。
- 偶然は続かない:偶然の出来事は何度も続くわけではない。
- 失敗から学ぶ:繰り返しを防ぎ、次に活かすという前向きな意味。
使用上の注意点
このことわざは、必ずしも「三度目が必ず起こる」という意味ではありません。
あくまで、「繰り返される可能性が高い」ということを示唆するものです。
このことわざを過度に恐れるのではなく、注意喚起や戒めとして受け止め、適切な対策を講じることが大切です。
「二度あることは三度ある」に類似した英語表現
Things that happen once can happen again; things that happen twice will surely happen again.
直訳:一度起こることは再び起こりうる。二度起こることは必ずまた起こる。
意味:日本語のことわざとほぼ同じ意味。
例文:
He’s been late twice already this week. Things that happen once can happen again; things that happen twice will surely happen again.
(彼は今週すでに2回遅刻している。二度あることは三度ある。)
Things tend to happen in threes.
意味:物事は三回起こるものだ。
Lightning never strikes the same place twice. (反語として)
直訳:雷は同じ場所に二度落ちない
意味:これは「二度あることは三度ある」の反対の意味で使われることが多い表現です。
ただし、科学的にはこれは誤りであり、実際には同じ場所に何度も雷が落ちることがある。
まとめ
「二度あることは三度ある」は、悪いことや不吉なことについて、繰り返される可能性が高いことを示すことわざです。
このことわざを、注意喚起や戒めとして受け止め、適切な対策を講じることが大切です。
また、良いことに関しても、油断せずに努力を続けることが重要です。
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