【特集】「木」に関係する有名なことわざ・慣用句一覧

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月火水木金土日が付くことわざ慣用句 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

「木を見て森を見ず」「枯れ木に花」「青木に竹を接ぐ」など、日本語には「木」を使ったことわざや慣用句が数多く存在します。

本記事では、日本語の豊かな表現力を感じられる「木」にまつわることわざ・慣用句・故事成語・四字熟語を厳選し、意味や使い方、例文までわかりやすく解説します。

「木」に関連する ことわざ

木を見て森を見ず (きをみてもりをみず)

意味・教訓:木の枝葉など、物事の細部にこだわりすぎて、全体像を把握できないことのたとえ。
大局的な視点の重要性を示す。
例文:彼は木を見て森を見ず、プロジェクトの全体目標を見失っている。

枯れ木に花 (かれきにはな)

意味・教訓:一度衰えたものが再び栄えることのたとえ。
また、ありえないこと、期待できないことが実現することのたとえ。
例文:倒産寸前だった会社が、新技術の開発で枯れ木に花を咲かせた。

大木の下に小木育つ (たいぼくのもとにしょうぼくそだつ)

意味・教訓:大きな樹木の下では小さな木が育ちにくいという本来の意味から転じて、偉大な人物のもとからは、それを超えるような優れた人材は出にくいということのたとえ。
例文:あの教授の研究室は優秀な人が多いが、大木の下に小木育つという側面もあるかもしれない。
(補足:本来とは逆の「優れた人物のもとでは自然と立派な人材が育つ」という意味で使われることもありますが、誤用とされる場合もあります。)

枯れ木も山の賑わい (かれきもやまのにぎわい)

意味・教訓:つまらないものでも、ないよりはましであることのたとえ。
何もないよりは、少しでもあったほうが良いということ。
例文:参加者が少ないが、枯れ木も山の賑わいだと思って参加しよう。

大木は風に折られる (たいぼくはかぜにおられる)

意味・教訓:地位が高く目立つ人や能力が非常に優れている人ほど、他からの抵抗や非難、嫉妬などを受けやすいということのたとえ。「喬木は風に折らる」「樹大招風」とも言う。
例文:彼は若くして社長になったが、大木は風に折られるというから心配だ。

栴檀は双葉より芳し (せんだんはふたばよりかんばし)

意味・教訓:香木である栴檀が双葉の頃から良い香りを放つように、将来大成する人物は、幼い頃から人並み外れて優れた才能を示すものであるということのたとえ。
例文:彼は幼い頃から才能を発揮しており、栴檀は双葉より芳しだ。

独り木は森ならず (ひとりきはもりならず)

意味・教訓:木が一本だけでは森にならないように、一人だけでは集団や社会は成り立たないということ。
協力や団結の重要性を示す。
例文:どんなに優秀でも、独り木は森ならず。チームワークが大切だ。

「木」に関連する慣用句

木に竹を接ぐ (きにたけをつぐ)

意味・教訓:性質の異なる木と竹を接ぎ合わせることから、物事のつながりが不自然で調和がとれていないこと、筋道が通らないことのたとえ。
例文:彼の話は木に竹を接いだようで、まったく理解できない。

木で鼻をくくる(きではなをくくる)

意味・教訓:相手に対して、非常に無愛想で、冷淡な態度をとることのたとえ。鼻をこする(拭う)のを木でやるような、ぶっきらぼうな様子から。
例文:受付で木で鼻をくくったような対応をされた。

木石(ぼくせき)

意味・教訓:木や石のように、感情や思いやりがなく、情趣を解さないこと。
または、そのような人のこと。「木人石心」とも関連。
例文:彼はまるで木石のように、人の気持ちを理解しようとしない。

「木」に関連する故事成語

木に縁りて魚を求む (きによりてうおをもとむ)

意味・教訓:木に登って魚を捕まえようとするように、目的を達成するための手段や方法が根本的に間違っていることのたとえ。
見当違いの努力。『孟子』の故事から。
縁木求魚(えんぼくきゅうぎょ)」とも言う。
例文:資金も技術もないのに、1週間で月に行くロケットを作ろうとするのは、木に縁りて魚を求むに等しい。

良禽は木を択ぶ (りょうきんはきをえらぶ)

意味・教訓:賢い鳥が良い木を選んで巣を作るように、賢明な人は自分の能力を発揮できる優れた主君や仕えるべき場所を選ぶものだということのたとえ。『春秋左氏伝』に見える言葉。
例文:良禽は木を択ぶというから、君も就職先は慎重に選びなさい。

十年樹木、百年樹人 (じゅうねんじゅぼく、ひゃくねんじゅじん)

意味・教訓:木を育てるのには10年かかるが、人を育てるのには100年もの長い年月がかかるということ。
人材育成がいかに長期的な視点で重要かつ困難であるかを示す言葉。『管子』に見える言葉。
例文:教育は、十年樹木、百年樹人というように根気のいる仕事だ。

株を守りて兎を待つ(くいぜをまもりてうさぎをまつ)

意味・教訓:切り株にぶつかって死んだ兎が再び現れるのを期待して、いつまでも切り株を見張り続ける農夫の故事から、古い習慣や過去の成功体験に固執し、時代の変化に対応できないこと、融通がきかないことのたとえ。
「守株待兎(しゅしゅたいと)」とも言う。『韓非子』の故事。
例文:いつまでも昔のやり方に固執するのは、株を守りて兎を待つようなものだ。

「木」に関連する四字熟語

一木一草(いちぼくいっそう)

意味・教訓:一本の木と一本の草。そこにあるすべての樹木や草花のこと。
転じて、一つ一つのものすべて、あるいは、わずかなもののたとえ。
例文:庭の一木一草にも、彼の愛情が感じられる。

草木皆兵(そうもくかいへい)

意味・教訓:敵を恐れるあまり、風にそよぐ草や木までもが敵兵のように見えてしまうこと。
恐怖心や疑心暗鬼にとらわれている状態のたとえ。
例文:敗走する兵士たちは、草木皆兵のありさまだった。

木人石心(もくじんせきしん)

意味・教訓:木で作った人形や石で作った心のように、感情がなく、冷淡で、物事に感動したり、誘惑に動かされたりしないこと。
または、そのような人のこと。「木石」と同義。
例文:彼はどんな時も冷静沈着で、まるで木人石心のようだ。

移木之信(いぼくのしん)

意味・教訓:人民を欺かず、約束を必ず守ること。信頼を得るためには、まず信義を示すことが重要であるという教え。
中国の秦の商鞅が、城門の木を移した者には賞金を与えると布告し、実際に移した者に約束通り賞金を与えて、法令への信頼を得たという故事から。
例文:政治家たるもの、移木之信の精神を持つべきだ。


【特集記事】週(月・火・水・木・金・土・日)のことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語

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