百聞は一見に如かず

ことわざ
百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)

14文字の言葉ひ・び・ぴ」から始まる言葉
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「百聞は一見に如かず」の意味・語源・由来

意味

人から百回聞くよりも、たった一度でも自分の目で実際に見る方が、確かでありよくわかるということ。
情報過多な現代において、特に重要視される考え方です。
体験することの重要性、実体験を通して学ぶことの大切さを示唆しています。

語源・由来

このことわざは、中国の歴史書『後漢書』班超伝が出典です。
東漢(後漢)の武将・班超(はんちょう)が、西域(現在の中央アジア)の状況について上奏した際に、
「百聞不如一見(百聞は一見に如かず)」と述べたことに由来します。

「百聞は一見に如かず」の使い方(例文)

  • 「新しいレストランの評判は聞いていたけど、実際に行ってみないとわからない。百聞は一見に如かずだ。」
  • 「旅行ガイドブックで見る景色もきれいだけど、実際に自分の目で見る感動にはかなわない。まさに百聞は一見に如かずだね。」
  • 「いくら言葉で説明されてもピンとこなかったが、実際に作業現場を見学して、ようやく理解できた。百聞は一見に如かずとはこのことだ。」
  • 「歴史の教科書を読むだけでなく、実際に博物館に行って展示物を見るべきだ。百聞は一見に如かずだよ。」
  • 「プロの技は、動画で見るだけでなく、実際に目の前で見ると、その凄さがよくわかる。百聞は一見に如かずだ。」

「百聞は一見に如かず」の類義語

  • 論より証拠:議論するよりも、証拠を示す方が物事を明らかにするのに有効であること。
  • 現物を見よ:実際に物を見て確認するのが良い。
  • 習うより慣れろ:人に教わるよりも、自分で経験を積む方が身につくこと。
  • 目で見たことは確か:自分の目で直接見たことは信憑性が高い。

「百聞は一見に如かず」の対義語

  • 百見は一考に如かず:いくら見ても、自分でよく考えなければ、物事の本質は理解できないこと。
  • 絵に描いた餅:絵に描いた餅は食べられないことから、役に立たないもののたとえ。
  • 机上の空論:頭の中で考えただけの、実際には役に立たない理論や考え。

使用上の注意点

「百聞は一見に如かず」は、経験することの重要性を説くことわざですが、何事も「見ればわかる」というわけではありません。

例えば、科学的な研究や哲学的な思考では、観察だけでなく論理的な分析も必要です。
また、「目の錯覚」や「フェイクニュース」のように、見たものが必ずしも真実とは限らないケースもあるため、慎重な判断が求められます。

「百聞は一見に如かず」に類似した英語表現

Seeing is believing.

直訳:見ることは信じること
意味:自分の目で見て初めて信じられる、百聞は一見に如かず

例文:
I didn’t believe the house was so beautiful until I saw it myself. Seeing is believing.
(自分で見るまで、その家がそれほど美しいとは信じられませんでした。百聞は一見に如かずです。)

A picture is worth a thousand words.

直訳:一枚の絵は千の言葉に値する
意味:言葉で説明するよりも、絵や写真を見せる方が効果的であること、百聞は一見に如かず

例文:
It’s hard to describe the Grand Canyon. A picture is worth a thousand words.
(グランドキャニオンを言葉で説明するのは難しいです。百聞は一見に如かずです。)

A picture is worth a thousand words.

直訳:1枚の絵は1,000の言葉に値する。
意味:百聞は一見にしかず。

例文:
It is difficult to put the beauty of that sunset into words. A picture is worth a thousand words.
(あの夕日の美しさを言葉にするのは難しい。百聞は一見にしかず。)

まとめ

「百聞は一見に如かず」は、情報過多な現代において、自分の目で見て、体験することの重要性を教えてくれることわざです。
しかし、「見ること」だけに偏らず、「聞くこと」「考えること」もバランスよく行うことが大切です。

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