慌てる乞食は貰いが少ない

ことわざ
慌てる乞食は貰いが少ない(あわてるこじきはもらいがすくない)

16文字の言葉」から始まる言葉
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意味・教訓

「慌てる乞食は貰いが少ない」とは、物乞いをする際に、がっついて慌てふためいていると、施しを受ける量が少なくなるという意味です。
転じて、どんなことでも、焦ったり慌てたりすると、かえって失敗し、得るものが少なくなるという教えです。
冷静さを失わず、落ち着いて行動することの重要性を示しています。

語源・由来

このことわざの正確な起源は不明ですが、江戸時代にはすでに使われていたようです。
当時の乞食は、家々を回って食べ物や金銭を乞うて生活していました。
その際、あまりにもがっついたり、慌てふためいたりする様子は、施す側の警戒心を煽り、施しをためらわせる要因になったと考えられます。
そのような状況から、このことわざが生まれたと推測されます。

使用される場面と例文

「慌てる乞食は貰いが少ない」は、焦って行動している人への戒めとして、また、落ち着いて行動することの重要性を説く際に使われます。

例文

  • 「プレゼンの準備で焦っているみたいだけど、慌てる乞食は貰いが少ないって言うから、落ち着いて一つずつ片付けよう。」
  • 「セール会場で、我先にと商品を奪い合っている人たちを見て、慌てる乞食は貰いが少ないって言葉を思い出したよ。」
  • 慌てる乞食は貰いが少ない。まずは深呼吸して、落ち着いて状況を整理しよう。」
  • 「試験で時間が足りない!と焦って問題文をよく読まずに解答したらケアレスミスだらけ、慌てる乞食は貰いが少ないとはこのことだ。」

類義語

  • 急いては事を仕損じる:焦って物事をすると失敗する。
  • 短慮功を成さず(たんりょこうをなさず):よく考えずに行動すると、成功しない。
  • 急がば回れ:急ぐ時ほど、安全で確実な方法を選ぶべきである。

対義語

直接的な対義語はありませんが、落ち着いて行動することの重要性を示すことわざとして、以下のようなものがあります。

  • 急がば回れ:急ぐ時ほど、安全で確実な方法を選ぶべきである。(焦りは禁物という点で共通する教訓)
  • 石橋を叩いて渡る:用心深く、慎重に物事を進めること。

英語表現(類似の表現)

  • Haste makes waste.
    直訳:急がば回れ。(急ぐと無駄が生じる。)
    意味:急ぐと失敗する。
  • More haste, less speed.
    直訳:急げば急ぐほど、速度は遅くなる。
    意味:焦るとかえって遅くなる。

使用上の注意点

このことわざは、落ち着いて行動することの重要性を示していますが、すべての状況において、ゆっくりと行動することが良いわけではありません。
時には、迅速な判断と行動が求められる場面もあります。
重要なのは、状況に応じて、冷静さを保ちながら、適切な速度で行動することです。

まとめ

「慌てる乞食は貰いが少ない」ということわざは、焦って行動するとかえって得るものが少なくなるという教えです。物乞いの例えを通じて、冷静さを保ち、落ち着いて行動することの大切さを伝えています。

この言葉は、日常生活のさまざまな場面で私たちに冷静な判断を促してくれます。
焦りや不安を感じたときこそ、一度深呼吸をして気持ちを落ち着かせることが大切です。
そうすることで、より良い結果につながるはずです。


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