類は友を呼ぶ

ことわざ
類は友を呼ぶ(るいはともをよぶ)

8文字の言葉」から始まる言葉
スポンサーリンク

「類は友を呼ぶ」の意味・語源・由来

意味

類は友を呼ぶとは、
気の合う者や性格・趣味・境遇などが似通った者同士は、自然と集まって仲間を作るものだ、という意味のことわざです。
良い意味でも悪い意味でも使われます。
似た者同士が集まることは、人間関係だけでなく、物事全般に対しても用いられることがあります。

語源・由来

「類は友を呼ぶ」の直接の語源ははっきりとしていません。

しかし、古くから同様の考え方は存在し、中国の古典『易経』の「同声相応じ、同気相求める(同じ音は響きあい、同じ気は互いに求め合う)」という言葉が由来とする説があります。

また、『戦国策』の中にも似たような記述があります。

いずれにしても、人間関係や物事の性質として、似たものが集まるという現象は、古くから認識されていたと考えられます。

「類友(るいとも)」について


「類友」は、「類は友を呼ぶ」を略した言葉で、意味は同じです。
主に若者言葉やインターネットスラングとして使われることが多いです。

「類友」は、「類は友を呼ぶ」よりも、さらにカジュアルな響きがあります。

「類は友を呼ぶ」の使い方(例文)

  • 彼女たちはファッションの趣味が似ている。類は友を呼ぶとはこのことだ。
  • 悪事を働く者は、自然と集まるものだ。類は友を呼ぶと言うからな。
  • あのカフェには、いつも同じような客層が集まっている。類は友を呼ぶのだろう。
  • 良いアイデアは、良いアイデアを呼び込む。類は友を呼ぶ、だね。

注意! 間違った使い方

  • 彼は私と全く違うタイプだけど、類は友を呼ぶと言うから、仲良くなれるかもしれない。
    (△ 誤用というより、不適切)

「類は友を呼ぶ」は、「似た者同士が自然と集まる」という意味なので、自分と全く違うタイプの人に対して使うのは、文脈によって不自然になります。
この場合は、「違うタイプだからこそ惹かれ合う」などの表現の方が適切でしょう。

「類は友を呼ぶ」の文学作品などの用例

太宰治の『人間失格』に、次のような一節があります。

類は友を呼ぶ、という言葉がありますが、なるほど、あの連中と私とは、どこやら似ているところがあったのかも知れません。

「類は友を呼ぶ」の類義語

  • 同気相求む(どうきあいもとむ):気心の合う者同士は、自然と寄り集まること。
  • 同類相求む(どうるいあいもとむ):同じ種類のもの、似た者同士は、自然と一緒になること。
  • 似た者夫婦(にたものふうふ):性格や趣味などが似ている夫婦のこと。
  • 烏合の衆(うごうのしゅう): 規律がなく、がやがやとうるさいだけの集団のたとえ。(類は友を呼ぶ、の悪い意味の場合)

「類は友を呼ぶ」の対義語

  • 水と油:性質が合わないことのたとえ。
  • 犬猿の仲:非常に仲が悪いことのたとえ。

使用上の注意点

「類は友を呼ぶ」は、良い意味でも悪い意味でも使われることに注意しましょう。
例えば、「不良グループは類は友を呼ぶ」というように、否定的な意味合いで使われることもあります。

「類は友を呼ぶ」の英語表現

Birds of a feather flock together.

直訳:同じ羽色の鳥は群れをなす。
意味:同じような考えや興味を持つ人々は集まる傾向がある。

例文:
Look at those two; they both love hiking. Birds of a feather flock together.
(あの二人を見て。二人ともハイキングが好きだ。類は友を呼ぶ、だね。)

Like attracts like.

意味:似た者同士は引き合う。

例文:
They became friends instantly; like attracts like.
(彼らはすぐに友達になった。類は友を呼ぶ、だ。)

まとめ

「類は友を呼ぶ」は、似た者同士が自然と集まるという意味のことわざです。
人間関係だけでなく、物事全般にも当てはまる普遍的な現象を表しています。
このことわざを理解することで、人間関係や社会の仕組みをより深く理解することができるでしょう。

コメント